2015年2月18日水曜日

鉄道高架化推進を県に沼津市長ら要望

 鉄道高架化推進を県に沼津市長ら要望
 JR沼津駅付近鉄道高架事業を推進する沼津駅付近鉄道高架建設促進期成同盟会(会長・栗原裕康沼津市長)などの代表者がこのほど、川勝平太知事や多家一彦県議会議長に宛てた要望書をそれぞれ提出し、事業の進展を求めた。
 県庁を訪れたのは、栗原市長のほかに、沼津駅の高架化を実現する市民の会会長の市川厚沼津商工会議所会頭、同市議会沼津駅鉄道高架事業推進特別委員会の浅原和美委員長ら。難波喬司副知事らと相次いで面談し、要望を伝えた。
 要望書は「高架化を前提としたまちづくりが進んでいる」「県東部の中核都市として発展するために必要不可欠」などとして、一層の推進を求めている。
 事業をめぐっては、県と市が1月末に市民向け説明会を開催するなどし、事業推進の方針を打ち出している。

(静新平成27218日朝刊)

2015年2月14日土曜日

沼津駅鉄道高架 効果示し市民の理解を:静新社説

静岡新聞社説
 沼津駅鉄道高架 効果示し市民の理解を
 静岡県と沼津市は、沼津駅付近鉄道高架事業について市民向けの説明会を開き、推進の方針を明らかにした。川勝平太知事が見直しに言及し、事業がストップしてから5年がたつ。鉄道高架への市民の期待や関心が時間の経過と共に低下している感は否めない。鉄道高架事業費は約800億円。市の人口減少や財政難が続く中、巨額の公費を投入して鉄道高架事業を進めるからには、事業のメリットや投資効果をあらためて示し、市民の理解を得る必要がある。
 沼津駅近くにある貨物駅の移転用地を原地区に確保できない限り、高架事業の本体工事には着手できない。沼津市は2015年度当初予算案に、原地区の未買収地の取得費として前年度比約7千万円増の約15千万円を計上した。原地区に現地事務所を再び開設するための費用も盛り込み、用地取得に本腰を入れる姿勢を見せている。
貨物駅移転用地の取得率は現在、744%。買収に必要な土地は残り24㌶で、地権者は47人。これまで土地を手放さなかった人たちなので、用地買収は難航が予想される。ただ用地交渉は期限を明確に設け、着工を先に延ばさない工夫が必要だ。
 沼津市の人口はこの5年で1万人減少し、20万人台を辛うじて維持している状況だ。総務省によると、転出者が転入者を上回る転出超過は、13年が全国市町村でワースト6位、14年もワースト7位。栗原裕康市長は、都市機能を高めるごとが人口減少対策の一つとなり、そのためにも鉄道高架は必要だと訴えるが、完成時期の見通しを示せなければ、説得刀を欠くだろう。
 鉄道高架を核に、駅の南北を一体化した中心街づくりを目指す沼津駅周辺総合整備事業として、総合コンベンション施設「プラサヴェルデ」や再開発ビル「イーラde」が既に開業した。一方で駅前の西武沼津店が閉店したほか、郊外には大型商業施設の進出計画が明らかになるなど、中心街を取り巻く環境は大きく変わってきている。
 移転する貨物駅と車両基地の跡地利用も決まっていない。推進の方針を決めた今、事業の意義と効果に加え、地域の将来図もはっきりと市民に示すべきだ。長期の財政計画も分かりやすく説明する必要があろう。
 県と沼津市は、貨物駅移転計画に伴い、原地区住民に地域振興のためのまちづくりを支援する考えを伝えている。県は線路をまたぐ立体横断デッキの設置を提案しているが、住民の要望をしっかりと聞いたのか。今こそ地域の将来に向けて、アイデアや意見を出し合う好機になるはずだ。

(静新平成27年2月14日朝刊)

2015年2月13日金曜日

沼津鉄道高架化「推移を見守る」 JR貨物社長

沼津鉄道高架化
「推移を見守る」 JR貨物社長
 JR貨物の田村修二社長は12日の会見で、JR沼津駅付近鉄道高架事業をめぐり、県と沼津市が同市原地区への貨物駅移転を推進する方針を示したことに、「静かに推移を見守りたい」と語った。
 県と同市は129日に市民向け説明会で、同市原地区に最新式貨物ターミナルを整備し、高架事業と貨物ターミナル整備を推進する方針を示している。

(静新平成27年2月13日朝刊)