一般会計697億円、伸び率マイナス1・9%
市の28年度予算案全会計で1417億円
市は三日、二十八年度当初予算案を発表した。一般会計は六九六・五億円で前年度比1・9%(一三・五億円)の減。当初予算六百億円台は三年ぶり。県東部の一部市町と消防業務を合同で行う消防広域化に関する設備整備などが完了したため前年度比減となった。特別会計や企業会計も合わせた全会計は一、四一六・八億円で、前年度比1・6%(約二一二・三億円)の減。
少子化対策、子育て支援へ
医療費と保育料軽減、就学助成
一般会計予算案の第一の特徴として、市は、少子化対策と子育て支援の拡充を挙げている。
まず、子どもを育てる世帯に対し、第三子以降の医療費と保育料を無料化する。第二子の保育料も軽減する。
また、ひとり親世帯に対しては、児童の小学校入学準備経費の一部を助成する(最大三万円)ほか、自立支援体制を強化する。
各会計の概要については次の通り。
一般会計 ▽歳入=市税三五〇億円で、前年度比で四億円の増加を見込む(以下、増減は前年度比)。固定資産税の増収が主な要因。
市債は約五七億円で約三・一億円の減。退職手当債が終了することなどが要因。
ふるさと納税収入が大半を占める寄付金収入は約一・五億円を見込む。
歳入のうち、市税などの自主財源は約四〇〇・八億円で全体の57・6%(前年度58・5%)。
▽歳出=性質別で分類すると、職員給与など人件費は約一〇五・二億円で15・6%(約一九・五億円)の減。消防広域化により消防職員人件費を駿東伊豆消防組合の負担金へ移行したため。
保育所経費や生活保護などの扶助費は一五九・七億円で3・5%(約五・三億円)の増。生保増加額は一・八億円。
また、事業別で分類すると、鉄道高架化関連事業には一四億円が計上され、新車両基地用地や新貨物ターミナル用地の取得などが使途に挙げられている。
このほか、大諏訪にある文化財センターを旧静浦西小に移転するための準備費として三、六四〇万円が計上されている。
自治会管理の防犯灯設置経費などへの補助が拡充されて予算額が四、六五〇万円になり、補助対象となる防犯灯の数が一六六から三三〇に倍増する。
特別会計 五事業合わせて四四八・五億円で微増(八〇万円)。
五事業のうち、国民健康保険事業は約一・六億円の減。被保険者数の減少により保険給付費が減ったため。
介護保険事業は一〇〇万円の微増。
後期高齢者医療事業は、被保険者の増加により、約一・五億円増えた。
企業会計 市立病院と上下水道の企業会計は二七一・九億円で3・5%(九・八億円)の減。
このうち、病院事業は二億円減ったが、入院患者数の減少を見込んだもの。
水道事業は、送水管理「センターの完成などにより約一・七億円少なくなる。
下水道事業は、中部浄化プラントの耐震化と長寿命化の事業完了などによって約六・二億円の減となった。
【沼朝平成28年2月4日(木)号】