沼津鉄道高架 設計業務近く契約 県 新貨物駅など整備へ
JR沼津駅付近鉄道高架事業をめぐり、県の野知泰裕交通基盤部長は29日の県議会2月定例会で、沼津市原地区の新貨物駅と沼津駅周辺の高架区間の整備に向けた設計業務委託契約を、近く鉄道事業者と結ぶと明らかにした。川勝平太知事は事業推進の姿勢を示し、反対する新貨物駅用地の地権著を念頭に「いつでも現地に入る用意がある」と述べた。蓮池章平氏(公明党県議団、沼津市)への答弁。
委託する設計業務は、交差する道路水路の施工計画や建築物・設備の概略検討など。新貨物駅は3月中にJR貨物と、高架区間は2016年度早々にJR東海とそれぞれ契約し、市が用地取得完了の目標とする17年度末までに実施する。野知部長は「引き続き市の用地交渉を支援し、買収完了後、速やかに工事に着手できるようにする」と述べた。
蓮池氏が「最後はトップリーダーの行動、決断が物事を動かす鍵になる」と決意を尋ね、知事は「もはや(事業に)反対する理由はない。必要ならいつでも私自身が出向いて説明し、粛々とこの事業を進める」と述べた。
【静新平成28年3月1日(火)朝刊】
反対地権者訪問へ
沼津市長意向「協力願う」
沼津市の栗原裕康市長は29日の市議会2月定例会で、JR沼津駅付近鉄道高架事業に伴い貨物駅の移転先となっている原地区の地権者との用地交渉について「しかるべき時期に地権者の皆さまを訪ね、協力をお願いする」と自ら地権者を訪問する考えを示した。その後の取材に対し、時期については「まだ決めていない」と話した。
用地交渉は市が昨年2月から再開し、再開後に8件の地権者と売買契約を交わした。ただ、用地取得率は75・8%で、なお39件の地権者から取得が必要。強固に反対している地権者もいて、交渉は思うように進んでいない。
栗原市長は「県とともに2017年度末の用地取得完了に向けて取り組んでいる」と語った上で、「(自ら訪問することで反対地権者が)納得するような甘い考えではいけない」とも述べ、「誠心誠意、土地を売ってもらうようにお願いしていくしかない」と強調した。
【静新平成28年3月1日(火)朝刊】
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