2013年8月28日水曜日

市街地活性化基本計画

市街地再制へ「重点区域」
 経産省創設へ 規制緩和、税制優遇も
 経済産業省が成長戦略の一環として検討する地方の市街地活性化策の概要が27日、分かった。支援対象を大幅に絞り込んだ新たな「重点支援区域」制度を2014年度にも創設する。初年度には計約90億円を投じ、税制優遇や規制緩和を呼び水に民間の投資を促す。県庁所在地や観光名所など全国で数十カ所の支援認定を想定している。
 衰退する地方の中心市街地の再生に向けて、14年度予算の概算要求に関連経費を盛り込み、重点区域に限定した税制改正を要望する。中心市街地活性化法の改正案を14年の通常国会に提出することを検討する。自民党が29日に開く小委員会に新制度を示す。
 新制度は中心市街地の中でも、特に地域経済の核となる数㌶ほどの区域を重点的に支援する。市町村や事業者が主体的にまちづくりに取り組むことが要件となる。認定を受けた区域に商業機能の高い施設をつくりやすくするため、特例的に大型店の出店手続きなどの規制を緩和する方向で検討している。
 空き店舗や未利用地を取得した事業者に対する不動産取得税の減免措置を新設する。シヨッピングセンターなどを整備する事業者に国が費用の3分の2を補助する制度も新たにつくる。
 中心市街地活性化法に基づく現在の制度は、市町村の申請に基づく「認定中心市街地」に対し、国が市街地整備の交付金や商店街振興のための補助金を出している。認定市街地の多くは広さが百数十㌶で、市街地全体への幅広い支援が特徴となっている。
*●中心市街地の活性化 中心市街地ににぎわいを取り戻すことを目指す「中心市街地活性化法」に基づき、国が費用を補助して商店街や地域の活性化を促している。市町村が基本計画をつくり、首相が認定する仕組み。これまで認定を受けた地域は東京都と徳島県を除く45道府県の116市119地域。人口減少や厳しい財政状況が続き、対応が課題となっている。
《静新平成25年8月28日(水)朝刊》

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