2013年9月27日金曜日

沼津市議会9月定例会一般質問から「市街化調整区域の規制緩和・土地利用の見直」

沼津市議会9月定例会一般質問から

 梅沢議員は「市街化調整区域の規制緩和・土地利用の見直しは、沼津の将来像を決定付けるもので、短期的な目先の利便や利益に目を奪われるものであってはならない」として、市立病院東側一画への大型商業施設進出などのための土地利用規制緩和と(沼津の将来像について尋ねた。
 若林直毅企画部長は、土地利用規制緩和と沼津市第4次総合計画は整合性が取れている、とし、中心市街地活性化基本計画の次期計画をどのようにするかを検討し、引き続き中心市街地の活性化に取り組むことを明らかにした。

 梅沢議員は、郊外への大型商業施設進出と中心市街地活性化計画とでは理念が全く逆だとし、沼津市が大型商業施設の郊外進出計画を容認したことで沼津駅周辺総合整備事業、中心市街地への国の支援がなくなることを懸念した。
 若林企画部長は、中心市街地には、そこにしかない魅力があり、郊外には郊外の潜在能力や良さがあって、互いに役割分担と連携を図りながら市全域の発展を図ることができる、とし、「国の補助金への影響はない」との考え方を示した。

《沼朝平成25927()号》

沼津市街化調整区域の地権者団体
進出店舗絞り込みへ
 沼津市北西部の市街化調整区域(西沢田、東椎路)の大型商業施設進出計画をめぐり、同区域の地権者でつくる「街並を創造する会」(深沢臣夫会長)26日、市内で開いた総会で、進出する商葉施設について協議し、選定の対象を三井不動産の「ららぽーと」とユニーの「ラザウォーク」の2施設に絞り込んだ。最終的な判断は同会の役員会に一任することで合意した。
 同会によると、商業施設の進出には地権者の95%が賛成している。総会で、進出を希望している「ららぽーと」「ラザウォーク」「コストコ」「イオン」の中から既に具体的な企画書を同会に提示している2施設に絞った。
 地元の雇用対策や買い物弱者対策、地権者が行う土地の農地転用手続きへの協刀などを判断基準に、近く施設を選定する方針。
 沼津市は市街化調整区域の土地利用に前向きで、開発の規制緩和策を検討している。

《静新平成25927()朝刊》

2013年9月24日火曜日

PI最終段階へ

沼津駅付近鉄道高架

PI最終段階へ 県、11月に推奨案複数提示

 JR沼津駅付近鉄道高架事業で、住民参加型合意形成作業パブリックインボルブメント(PI)の監視、助言を行っているPI委員会(委員長・石田東生筑波大教授)23日、沼津市で会議を開き、PIによる推奨案を絞り込む最終段階に進むことを了承した。県は11月初旬にPIでの意見を集約し、同中旬にも川勝平太知事に推奨案として提出する。

 推奨案の絞り込みに当たり、県は「一つに絞り込むのは難しい」とし、複数の案を提示する方針を示した。PI委員会からは、今後の工程管理や関係機関との協議内容に関する情報提供の在り方も含めた提言書をまとめ、推奨案に添えて知事に提出するよう求めた。
 会議で県の担当者は「特定の代替案を残すことに執着せずに比較評価できる素地をつくることができた」と報告。PI委員は「みんなが満足する一つの案はなさそう。ただ、複数の案が浮上したまま時間が経過していくのは地域にとって不幸」と述べた。

 これまでのPIでは事業の推進派、反対派の住民も参加し、「沼津駅周辺を高架化し、
原地区に貨物駅を移す」「沼津駅を橋上駅にし、原地区に貨物駅を移さない」など7種類の代替案を比較評価してきた。

《静新平成25924()朝刊》

2013年9月21日土曜日

大型商業施設進出に対する意見書





 沼津市長様

中心市街地活性化基本計画事業継続要望書
(大型商業施設進出に対する意見書)


 平成2112月に沼津市が国から認定された沼津市中心市街地活性化基本計画は、向こう5か年の中心市街地のビジョンであり、今日まで、その計画に基づき沼津市および中心市街地活性化協議会等と連携しコンパクトなまちづくりを目指し努力してきたところであります。
 しかし、沼津市立病院東側約11ヘクタールへの大型商業施設の進出は、中心市街地活性化法の大規模集客施設の郊外への拡散を防ぐという基本方針から逸脱し、沼津市が策定した中心市街地活性化基本計画を根源から揺るがすものであります。
 この沼津市が策定した基本計画は平成273月までとなっており、郊外へ大型商業施設の出店を容認する場合には引き続き国から認定されるのは非常に厳しい状況であります。
 基本計画の終了は、今後、中心市街地に対し国からの支援が非常に厳しくなる他、現在、取り組んでいる様々な中心市街地の活性化事業に物質的にも精神的にも大きな影響が生じるところであります。
 よって沼津市においては方針を転換せず中心市街地活性化基本計画の国へ向けての積極的な事業継続を切望いたします。
 このようなことから、沼津市商店街連盟としては大規模商業施設の進出については反対いたします。

平成25920

沼津市商店街連盟

2013年9月19日木曜日

沼津高架PIプロジェクトの第6回合同勉強会

橋上駅案の絵も描いてほしい
 合同勉強会で高架案との公平性求め

 沼津高架PIプロジェクトの第6回合同勉強会が十四日、沼津労政会館で開かれ、沼津駅周辺地区と原地区の勉強会メンバー三十七人が出席。七つの代替案のメリットと可能性、デメリットとリスクなどについて、事務局が整理した比較評価案に沿って話し合った。また、計画検討チームが行う技術的検討などに対して監査、指導、助言などを行う技術検討アドバイザーとして大学教授ら三人が石田東生委員長(筑波大教授)から発表された。同勉強会では、石田委員長のほか寺部慎太郎委員(東京理科大准教授)が議論の行方を見守った。

 「ららぽーと」か「ラザウォーク」か 絞られた郊外大型店
 コンパクトシティとの整合性問う声も

 「貨物駅を近傍駅に移転する場合、現貨物駅用地は新たに購入することになるのか。その場合、事業主体はどこで、その経費は誰が負担するのか」など六つの質問に県事務局が答えた後、四グループに分かれた話し合いに移り、二時間程の意見交換の後、各グループのファシリテーター(進行役)が議論の内容を要約し発表した。
 意見として、「どの案に決まるにしても、これからも市民の声を聴いて進めてほしい。計画変更に伴うデメリットは大きな問題。鉄道高架による『コンパクトで集積性の高い地域づくりを進め』という文言は具体性に欠ける。オーバーブリッジ、橋上駅のメリットが書かれていない」
 「原地区と沼津駅周辺のまちづくり
は、パッケージで考えるのではなく、別々に考えるべきだ。最大の効果を生むためには時間がかかってもやむを得ない。公共投資がなければ民間投資は期待できない」
 「コンパクトシティとは逆行する郊外への大型商業施設進出計画問題をPI委員会はどう捉えるか。鉄道高架を推進するのか、橋上駅・南北自由通路でいいのかを議論すべきで、まちづくりとは別に考えるべきだ」などが挙げられた。
 ファシリテーターの責任者は「個々の評価の仕方、メリット、デメリットの表現については持ち帰って検討したい。沼津駅周辺地区と原地区をパッケージで考えた方がいいものと、別にした方がいい、との考えもあった、その点も検討したい」とまとめた。
 そのうえで、「(高架事業を)決定する責任と中止した場合の責任はどうなるのか」との勉強会メンバーからの疑問について事務局に尋ねた。
 事務局担当者は、沼津高架PIプロジェクト推進本部である県交通基盤局の幹部職員が推奨案を決め、鉄道高架事業を中止した場合の責任は事業主体の責任者である知事や市長のほか、市民、事務局もある、との考えを示した。
 メンバーからの「財政問題を心配する声が多い。財政の専門家を技術検討アドバイザーに入れるべきだ」の意見に対して石田委員長は、「七つの代替案のまとめ方、評価の仕方は厳密にチェックしなければならない」として、今回発表した三人のほかに財政の専門家を探していることを明らかにした。
 また、技術検討アドバーザーが常に、一堂に会して議論することは難しいため、PI委員会と個別に話し合うこと、これまでの勉強会での議事も提供して検討してもらう考えであることを示した。
 別のメンバーは、鉄道高架案は絵と立体模型があるのに、対案は絵すら提出されていない、と指摘。比較するためには公平性を欠く点を突き、「橋上駅案と貨物駅代替案を絵にしてほしい」と作製を要望した。
 中心市街地の商業者でもあるメンバーは、国の方針に逆行する形で、現在は市街化調整区域の郊外に大型商業施設が進出しようとしている点について栗原裕康市長の責任の重大性を指摘。これに対して事務局担当者は、沼津市議会九月定例会で質問が出ると思われるので議論を見守りたい、と答えた。
 寺部委員は「デメリット、メリットについて建設的な意見があった」、石田委員長は「難しい段階に来ているが、真剣な議論がなされていて、ありがたい」と感想を話した。

 ※ 解脱 今、沼津市は極めて重大な岐路に立とうとしている。軸足を中心市街地活性化に置くのか、郊外開発に置くのか。あるいは両者を進めようというのか。しかし、「虻」も「蜂」も捕るのは難しそうで、現在行われているPIプロジェクトにも大きく関わる問題が立ちはだかっている。
 栗原市長は七日に開かれた市議会全員協議会で、市立病院東側一画に大型商業施設が進出できるよう土地利用を見直したい考えであることを明らかにした。
 これに対して十五市議が発言したが、明確に反対した議員はなく、市議会としては概ね了承という体をなした。予定地の地権者らで組織する「街並を創造する会」役員は、議論を聴いて安堵する一方、拍子抜けした様子。
 この大型店の郊外進出に対して、市議の一人は全協を前に「中心市街地再生を行っていくという大きな政治姿勢を一八〇度転換し、これまでの計画を反故にすることになります」「中心市街地は将来的な展望も開けないことから、資本、商業者、住民の流出が加速され、他市事例同様にゴーストタウン化することが予想されます」と後援会ニュースで指摘。
 「今後、議員の立場から明確な追及をしていきたいと思います」と結んでいたため、全協での発言に注目したが、「反対」の言葉はなく、「追及」する姿勢もなかった。所属する会派が賛成なので、やはり反対は難しかったのか、あるいは傍聴の柚地権者が気になったのか。
 ところで国は二〇〇六年、地方都市における中心市街地の空洞化に危機感を抱き、「改正中心市街地活性化法」「改正都市計画法」を成立させるとともに、「大規模小売店舗立地法」を加え、いわゆる「まちづくり三法」の全面的見直しを実施。中心南街地再生のためのコンパクトシティづくりを目指順した。
 しかし、地方自治体の自主性に委ねる形で進めてきた、こうした施策が思うような実効性を上げることができずにきたことを踏まえ、今年七月十一日には、コンパクトシティ推進を加速させるため、病院や商業施設などの誘致に向けて来年度から、それらを街の中心部に建てる際の固定資産税の軽減など財政支援を拡充することを発表。
 その一方で、沼津市が進めようとしているような郊外への市街地整備事業への支援縮小を検討するという。今回、沼津市が行おうとしているのは、こうした国の方針に逆行するものとなるのは明らかだ。
 確かに、西武百貨店沼津店が撤退し、旧西武新館跡地に計画されるパチンコ店を含む施設が「沼津の顔」となることに一抹の不安を抱く市民もいる。
 また、市議の中には、閉塞感に覆われた現状について支持者から「市議会は何をやっているのか」と責められ、コンパクトシティを唱えてきた市議でさえ、今回の大型商業施設進出話を歓迎しているのが現実だ。「市民の多くが賛成しているし、市当局も推進したいと言っている」「清水町のサントムーン柿田川と、富士市のイオンタウン富士南に客を奪われたままでいいのか」などということを理由として。
 十七日に開かれた街並みを創造する会の役員会により、進出企業は三井不動産系「ららぽーと」とユニー系「ラザウォーク」に絞られたようだ。両者は既に計画案を示しており、契約期間は、いずれも二十年だという。
 仮に、この話が進み、いずれの施股が建設されるにしても、着工から開店までに三年とすると、開店から二十年後は二〇三六年。その時、沼津市の推計人口は十五万人と今の四分の三。商圏人口の減少に伴い、消費者の購買力、総販売額が減ることは一目瞭然だ。
 また、大型商業施設が進出すれば三千人から四千人の雇用が生まれることに期待する向きもあるが、一方で、既存店の撤退、閉鎖などにより全体の雇用はプラスマイナスゼロ、もしくはマイナスとの政府調査結果もある。
 頻繁に沼津を訪れ、中心市街地の再生に助言している日本総研調査部主任研究員の藻谷浩介氏は十年前、同氏にとって沼津で初めての講演会で、沼津駅前に計画された再開発ビルに触れ、各地の失敗例を挙げ、「街中心部は高層建物でなければ、という変な観念にとらわれている人達がいるが、ビル建設は(市街地活性化の)起爆剤にはならない」と助言した。しかし、市当局(当時は斎藤衛市政)が耳を貸すことなく、市議会も大多数が賛成したイーラde建設を進めた結果は、どうなったか。
 藻谷氏は月刊誌『新潮45(新潮社刊)の最新九月号で若手社会学者と対談。市街地の商店街を再生することが、どういう意味を持っているのかについて説き、「静岡県のある市」という表現ながら沼津市の現状を憂えている。
 市当局からは市街地活性化も並行して、の声も聞こえる。当局と市議会の決断が功を奏すかは時が過ぎなければ分からないことなのかもしれないが、目の前の問題として、国の方針とは真っ向逆に進む形となって、沼津駅付近鉄道高架事業と中心市街地のまちづくりへの影響や両者の整合性をどう図るのか。難しい舵取りを迫られそうだ。
 この方向転換に対しては、沼津高架PIプロジェクトの合同勉強会でも懸念する声があった。

《沼朝平成25919()号》

沼津駅鉄道高架事業 関係機関と終了後協議

知事、PI結果尊重
 沼津駅鉄道高架事業 関係機関と終了後協議
 JR沼津駅付近鉄道高架事業をめぐり、川勝平太知事は18日、県が進める住民参加型合意形成作業パブリックインボルブメント(PI)が最終段階に入っていることを踏まえ、「(結果を受けて)沼津市や経済界と連携して、鉄道会社など関係機関との(具体的な)協議に入っていきたい」とPIの結果を尊重する考えを示した。
 静岡市内で栗原裕康沼津市長、市川厚沼津商工合議所会頭と非公開で会談し、終了後に答えた。
 川勝知事は「PI には口を挟まない。PIの結果を(県の)担当者が関係機関に働き掛け、その上で自分も協議に入る」と述べた。
 栗原市長は「高架化を行う考えで(知事とは)方針が一致している」と述べた。
 PIは全6段階の検討工程があり、現在は7種類の代替案を費用対効果などの視点で比較評価する5段階目の議論を行っている。
 県は今秋までにPIを終了し、年内に県としての方向性を出す方針を示している。

《静新平成25919()朝刊》

2013年9月18日水曜日

客待ち禁止へ県条例改正

客待ち禁止へ県条例改正
 5市区31地域指定 県公安委
 県公安委員会は17日、10月に施行される改正県迷惑防止条例の施行規則を県公報で公表した。客待ち行為の禁止などより厳しく規制する地域に、三島、沼津、静岡市葵区、掛川、浜松市中区の5市区の繁華街を定めた。

 指定区域では、接待飲食店、深夜マッサージ店の客引きやホステスの勧誘に関する呼び込み、ビラまきが禁止される。路上にたむろする「客待ち」も全面的に制限される。違反者に対しては中止命令や罰則がある。
 対象になったのは静岡市葵区紺屋町、浜松市中区肴町、沼津市大手町1丁目など5市区の31地域。県内各署や各地域の関係者から意見を聴いて決めた。
 改正条例は、接待飲食店などの客引きを規制対象に追加し、ホステスの勧誘も禁じた。施行規則で定めた区域では、呼び込みや客待ちまで規制範囲を広げることを明記している。

《静新平成25918()朝刊》

2013年9月16日月曜日

旧西武沼津店跡地 中心街の核へ再生急げ

旧西武沼津店跡地 中心街の核へ再生急げ
 ことし1月末に閉店したJR沼津駅南口の旧西武沼津店の新館は、複合商業施設の運営などを手掛ける浜松市の企業が娯楽施設、飲食店、物販店などが入る商業施設として再生する計画を示した。本館は所有者の伊豆箱根鉄道がビルを解体し、跡地の活用を検討していく。
 西武沼津店の閉店は全国の地方都市で進む中心街の衰退を象徴する出来事だが、閉店から半年余で新館再生の方向性が示されたのは、沼津駅前の集客力がまだまだ期待されている証しといえよう。
 経営破綻から十数年が過ぎた浜松市中心街の旧百貨店「松菱」跡地は、現在も利用のめどが立たっていない。沼津は玄関口に明かりが灯らない無人ビルが立ち続けることはなくなった。これを好機と捉えたい。関係者は跡地が中心街の核になるよう、スピード感を持って整備、開発を進める必要がある。
 新館は本年度中の開業が予定されている。かつての百貨店が、パチンコ店が入る複合商業施設に様変わりすることに難色を示す声もあるが、再生計画を示した浜友商事は、パチンコ店はテナントの一つと位置付け、駅前のランドマークにふさわしい施設にすると目標を掲げている。
 地元の商店街は新館のシャッターが再び開くことを歓迎している。商店街との共存共栄を目指し、浜友商事は幅広い世代の集客を見据えたテナント誘致に努めてほしい。
 伊豆箱根鉄道は本館の解体後の活用については行政など関係者と協議を続け、中心街の活性化につながる活用を検討していく。ただ本館の土地面積は約880平方㍍で、誘客効果を生む施設整備には不十分だ。限られた空間の効果的な活用に知恵を絞るのもいいが、むしろ周辺ビルと一体となったスケールの大きな再開発を求めたい。
 共同の再開発にはビル所有者それぞれに事情もあろう。だが、県東部の商都復活を目指すならば既成概念を取り払い、英断を持って10年、20年後もその時代の先端を走っているような再開発を目指すべきだ。沼津市や沼津商工会議所には協議の場を設けるなど後押しをしてもらいたい。
 中心街再興の鍵を握る鉄道高架化の先行きは、いまだ見えない。ただ高架化にしろ、代替案の橋上駅化にしろ、多くの市民は、鉄道で分断された南北を直結する必要性を強く感じている。
 総省コンベンション施設プラサヴェ,ルデの整備が進む沼津駅北口は、徐々に活気付いてきた。南北がつながった時、南口が元気がないままでは相乗効果は決して生まれない。

《静新社説 <2013 .9="">

2013年9月13日金曜日

政策予算5%削減指示

 政策予算5%削減指示
 沼津市14年度予算編成方針で
 沼津市の栗原裕康市長は12日、2014年度の予算編成方針を決め、各部署に通知した。税収の微増が見込まれるものの、14年度以降も大型建設事業が継続し、消費税増税に伴う社会保障制度改革や経済対策の行方が不透明なことなどから、投資的経費などの政策予算を5%削減するよう指示している。
 市財政課によると、14年度の税収は本年度に比べて2億円多い350億円と見込まれている。一方で、戸田地域活性化センターの建設や市庁舎別館の耐震化、消防救急無線のデジタル化に対応した通信指令センターの整備など多額の経費を要する事業が控えている。生活保護費などの扶助費も増えると予測している。
 栗原市長は「政策の原点に立ち返り、『真に市民のためなのか』『行政でなければできないのか』を念頭に置きながら、聖域なく事務事業の見直しに取り組まなければならない」との姿勢を示した。ただ、防災、にぎわいの創出、中心市街地の魅力づくりに関連した事業は「緊急的に取り組まなければならい」(財政課)ため、5%削減の対象としない方針。

《静新平成25913()朝刊》

2013年9月7日土曜日

沼津市長が明言 市街化調整区域土地利用

規制緩和を推進 沼津市長が明言
市街化調整区域土地利用

 沼津市の栗原裕康市長は6日の市議会全員協議会で、都市計画法一で開発を制限する市街化調整区域の土地利用について、「法律の許す範囲で開発の可能性を探る方針に転換する」と規制緩和を進める考えを示した。

 市街化調整区域で建物建設など開発行為を行う場合は、調整区域の規制を外すなど行政手続きが必要になる。市は関係各課による連絡会を設けた上、市街化区域に隣接して既存集落があるエリアを対象に、土地利活用の考え方や可能性を整理し、市民や関係団体から意見を聞きながら検討を進めるという。

 栗原市長は市北西部に大型商業施設の進出計画があり、土地所有者でつくる「街並を創造する会」(深沢臣夫代表)が市街化調整区域にある会員所有の土地を有効活用するよう求める要望についても説明した。「広域的交通アクセス向上が見込まれ、交流人口拡大に期待できる。市内でも一体的な土地利用が図れる唯一の土地」と議会側に理解を求めた。

 市議からは市街化調整整区域の土地利用に賛同する意見が目立った。ただ、市全体の将来構想の策定や中心市街地活性化策の充実などを求める声も出た。

《静新平成2597()朝刊》

2013年9月5日木曜日

東椎路大型商業施設関連記事

 東椎路への大型商業施設
 新たな2企業の名前が浮上
 東椎路の市立病院東側一画に大型商業施設の進出が言われる中、これまで地権者に打診している二企業に加え、新たに二つの大型量販店の名前が浮上してきた。
 一つは県東部地区でも事業展開している企業、もう一つは北駿地区への進出が噂されていた外資系企業。一方は地権者側が半年前に誘致したものの反応を示さなかった企業で、もう一方は、既存の量販店とは趣を異にした経営形態を取り、首都圏などで人気を集めている。
《沼朝平成25年9月5日(木)号》

旧西武新館の跡地利用

旧西武沼津店新館の跡地利用
 「教育機能難しい」 沼津市
 沼津市は3日、市議会総務経済委員会に、旧西武沼津店(同市大手町)の本館、新館の跡地利用に関する進捗(しんちょく)状況を報告した。
 報告によると、本館は所有者の伊豆箱根鉄道が8月29日、建物の取り壊しに着手した。解体後の活用方法は未定で、関係機関と検討を続ける。新館は浜松市の浜友商事(大石恵司社長)が地権者らと賃貸契約を結び、アミューズメント施設や物販、飲食などの複合商業施設として再生させる事業を始めている。
 委員会では、新館のテナント構成に関する委員の質問に対して、市の担当者は具体的な報告は受けていないとした上で、「物販だけでビルを再生させるのは難しい。アミューズメントを含め(さまざまな機能が入ることで、中心街の活性化につながると期待している」と述べた。
 市議会は昨年11月、新館の跡地利用に関し、緊急、短期、長期の三つの視点に立った提言書を市に提出していた。このうち短期的対策として挙げていた「『子ども科学館』のような子育て・教育関係機能の導入」について、市は「施設管理や運営管理費にかなりの費用を要することになるため、現時点では導入は難しい」との考えを示した。
《静新平成25年9月4日(水)朝刊》

西武旧新館の再生計画概要
 市当局が市議会総経委に報告
 市は、三日開催の市議会総務経済委員会(梶泰久委員長)に西武百貨店沼津店跡の利用に関して報告。
旧本館、旧新館のそれぞれについて、関係企業から発表された内容を伝えた。これについて委員からは、中心市街地活性化の軸となるエリアでもあり、質問が相次いだ。
 アミューズメントはじめ
 テナント構成など詳細は不明
 山崎勝子委員(共産党市議団)は旧新館について「公式発表以前から市民の間ではパチンコ店が入るという噂があった。市当局では今日まで情報の把握がされなかったということだが、このビルの活用はどこまで分かっているのか」と尋ね、商工振興課の真野正実課長は「細かいテナント構成など詳細な情報はうかがっていない」と答えた。
 さらに山崎委員は「パチンコ店が入るのは確実な情報なのか」とし、真野課長は「(旧新館再生を計画する)浜友商事と関連する浜友観光は、アミューズメントを手掛ける会社であり、アミューズメント機能が入ると想定される」と答え、パチンコ店については言及しなかった。
 山崎委員は浜友商事が公表した中で、「地元と連携しながら老若男女が訪れ、集い、賑わう、人々を惹きつける魅力あふれた個性豊かな都市の実現を目指して、沼津駅前のランドマークに相応しい複合商業施設として再生していく」という文言について、「こういう内容について浜友商事と、どういう話し合いを行っているか」を尋ねた。
 これに対し真野課長は「複合商業施設を手掛けた実績があり、アミューズメント機能や物販など複合的な内容で老若男女の幅広い層を対象にすると言っているので、そういうところを期待する」とした。
 また、山崎委員が「市民にとって有効な施設となるような手立てはどのように考えているか」としたのに対して真野課長は「物販だけではビルの再生は難しい。アミューズメントを複合的に活用して再生する、そのようなところに期待する」と答えた。
 続いて岩崎英亮委員(新政会)は、これまでの経緯について「沼津駅前都市機能検討委員会は、どのような関与をしたのか」を尋ねた。
 政策企画課の後藤克裕課長は、昨年六月における西武の撤退発表報道直後、七月三日に同委員会を立ち上げ協議した結果として、地権者が新規の事業者と連携するために管理組合を設けるべく、必要な情報を提供したことやテナントリーシング(フロアを構成する店舗を決める業務)の参考になるように、と沼津駅南口で行った、市民の需要などを調査したアンケート結果を情報提供したことを説明。
 岩崎委員が今後を見守る態勢について質問したのに対し、真野課長は「西武の閉店から七カ月間あまりで再生の計画が立てられたことは我々としてもありがたい。浜友商事と意見交換する中で、早く実現できるよう、投資もしていきたい」と答えた。
 山下富美子委員(未来の風)は、パチンコ店が入るという風評が広がっていることについて、市に反対意見書のようなものが出ているかを尋ね、真野課長は「意見書はいただいていない」。
 さらに山下委員が、市内の既存のパチンコ店に加え、新たな店舗の進出で増床した場合、需要とのバランスをどう考えるか、といった質問をしたのに対し、梶委員長は「パチンコ店が入るという前提に聞こえる」と注意を促した。
 真野課長は「パチンコ店の需要に関して直接的な回答はできないが、飲食、物販などを加えた施設であり、周辺と協議をして進めていただきたいと(浜友商事に)お願いしている」。
 山下委員が「パチンコが入るかどうかも分からないのか」と尋ねると、梶委員長が「先ほどから当局の答弁は『分からない』『聞いていない』ということだ」とし、山下委員は「どのような施設が入るか分からない状況では、手放しでは喜べない」と発言した。
 この後、このやり取りに関して山崎委員は「当局の答弁を聞いていると、地下から二階までのアミューズメントはパチンコ・・・。そういうことも確定していないということか」と質問。
 真野課長は「浜友商事の関連会社として浜友観光があり、浜友観光の経営形態としてパチンコ店というものもあり得るのかなと考えている」と答えるにとどまった。
 なお、旧本館については解体の工事日程に入ったこと、今後の活用については検討中であることが報告されるにとどまった。
《沼朝平成25年9月5日(木)号》