旧西武沼津店新館の跡地利用
「教育機能難しい」 沼津市
沼津市は3日、市議会総務経済委員会に、旧西武沼津店(同市大手町)の本館、新館の跡地利用に関する進捗(しんちょく)状況を報告した。
報告によると、本館は所有者の伊豆箱根鉄道が8月29日、建物の取り壊しに着手した。解体後の活用方法は未定で、関係機関と検討を続ける。新館は浜松市の浜友商事(大石恵司社長)が地権者らと賃貸契約を結び、アミューズメント施設や物販、飲食などの複合商業施設として再生させる事業を始めている。
委員会では、新館のテナント構成に関する委員の質問に対して、市の担当者は具体的な報告は受けていないとした上で、「物販だけでビルを再生させるのは難しい。アミューズメントを含め(さまざまな機能が入ることで、中心街の活性化につながると期待している」と述べた。
市議会は昨年11月、新館の跡地利用に関し、緊急、短期、長期の三つの視点に立った提言書を市に提出していた。このうち短期的対策として挙げていた「『子ども科学館』のような子育て・教育関係機能の導入」について、市は「施設管理や運営管理費にかなりの費用を要することになるため、現時点では導入は難しい」との考えを示した。
《静新平成25年9月4日(水)朝刊》
西武旧新館の再生計画概要
市当局が市議会総経委に報告
市は、三日開催の市議会総務経済委員会(梶泰久委員長)に西武百貨店沼津店跡の利用に関して報告。
旧本館、旧新館のそれぞれについて、関係企業から発表された内容を伝えた。これについて委員からは、中心市街地活性化の軸となるエリアでもあり、質問が相次いだ。
アミューズメントはじめ
テナント構成など詳細は不明
山崎勝子委員(共産党市議団)は旧新館について「公式発表以前から市民の間ではパチンコ店が入るという噂があった。市当局では今日まで情報の把握がされなかったということだが、このビルの活用はどこまで分かっているのか」と尋ね、商工振興課の真野正実課長は「細かいテナント構成など詳細な情報はうかがっていない」と答えた。
さらに山崎委員は「パチンコ店が入るのは確実な情報なのか」とし、真野課長は「(旧新館再生を計画する)浜友商事と関連する浜友観光は、アミューズメントを手掛ける会社であり、アミューズメント機能が入ると想定される」と答え、パチンコ店については言及しなかった。
山崎委員は浜友商事が公表した中で、「地元と連携しながら老若男女が訪れ、集い、賑わう、人々を惹きつける魅力あふれた個性豊かな都市の実現を目指して、沼津駅前のランドマークに相応しい複合商業施設として再生していく」という文言について、「こういう内容について浜友商事と、どういう話し合いを行っているか」を尋ねた。
これに対し真野課長は「複合商業施設を手掛けた実績があり、アミューズメント機能や物販など複合的な内容で老若男女の幅広い層を対象にすると言っているので、そういうところを期待する」とした。
また、山崎委員が「市民にとって有効な施設となるような手立てはどのように考えているか」としたのに対して真野課長は「物販だけではビルの再生は難しい。アミューズメントを複合的に活用して再生する、そのようなところに期待する」と答えた。
続いて岩崎英亮委員(新政会)は、これまでの経緯について「沼津駅前都市機能検討委員会は、どのような関与をしたのか」を尋ねた。
政策企画課の後藤克裕課長は、昨年六月における西武の撤退発表報道直後、七月三日に同委員会を立ち上げ協議した結果として、地権者が新規の事業者と連携するために管理組合を設けるべく、必要な情報を提供したことやテナントリーシング(フロアを構成する店舗を決める業務)の参考になるように、と沼津駅南口で行った、市民の需要などを調査したアンケート結果を情報提供したことを説明。
岩崎委員が今後を見守る態勢について質問したのに対し、真野課長は「西武の閉店から七カ月間あまりで再生の計画が立てられたことは我々としてもありがたい。浜友商事と意見交換する中で、早く実現できるよう、投資もしていきたい」と答えた。
山下富美子委員(未来の風)は、パチンコ店が入るという風評が広がっていることについて、市に反対意見書のようなものが出ているかを尋ね、真野課長は「意見書はいただいていない」。
さらに山下委員が、市内の既存のパチンコ店に加え、新たな店舗の進出で増床した場合、需要とのバランスをどう考えるか、といった質問をしたのに対し、梶委員長は「パチンコ店が入るという前提に聞こえる」と注意を促した。
真野課長は「パチンコ店の需要に関して直接的な回答はできないが、飲食、物販などを加えた施設であり、周辺と協議をして進めていただきたいと(浜友商事に)お願いしている」。
山下委員が「パチンコが入るかどうかも分からないのか」と尋ねると、梶委員長が「先ほどから当局の答弁は『分からない』『聞いていない』ということだ」とし、山下委員は「どのような施設が入るか分からない状況では、手放しでは喜べない」と発言した。
この後、このやり取りに関して山崎委員は「当局の答弁を聞いていると、地下から二階までのアミューズメントはパチンコ・・・。そういうことも確定していないということか」と質問。
真野課長は「浜友商事の関連会社として浜友観光があり、浜友観光の経営形態としてパチンコ店というものもあり得るのかなと考えている」と答えるにとどまった。
なお、旧本館については解体の工事日程に入ったこと、今後の活用については検討中であることが報告されるにとどまった。
《沼朝平成25年9月5日(木)号》
2013年9月5日木曜日
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