「ららぽーと」早期実現を
沼津・地権者団体 市長に協力要請
三井不動産が運営する大型商業施設「ららぽーと」の進出が計画されている沼津市東椎路の市街化調整区域をめぐり、地元の地権者団体「街並を創造する会」の深沢臣夫会長らが11日、市役所を訪れ、計画の早期実現に向けて市に協力を求める要望書を栗原裕康市長に提出した。
要望書は、同会と進出予定地に近い愛鷹地区、金岡西部地区の両連合自治会の連名で、同社の計画が「雇用の創出や税収入の増加、交流人口の拡大など、まちの活力向上に期待できる」としている。その上で市に、農地法や都市計画法など法令上の緩和策や、道路整備、治水対策などを求めている。
計画をめぐり、市中心街の疲弊を招くとの声も上がっている。栗原市長は「地権者や当該地域だけの問題でなく、沼津全体の問題。中心市街地の活性化と郊外の土地の有効利用を両立できる施策を講じていきたい」と述べ、あらためて計画推進の姿勢を示した。
深沢会長は「沼津市西北部の開発は立ち遅れているので、何とか計画を実現させたい」と話した。
《静新平成25年11月12日(火)朝刊》
西北部の地域づくりで要望
東椎路への大型施設誘致 地権者組織が市長に
東椎路への大型商業施設誘致で、ららぽーとを運営する三井不動産を優先交渉権者に選定した地権者組織、街並を創造する会(深沢臣夫代表)の役員八人は十一日、市役所に栗原裕康市長を訪ね、愛鷹と金岡の両地区連合自治食と連名による「沼津市西北地域の活力あるまちづくりに関する要望書」を渡した。市長は、土地利用変更について検討していることを説明し、「頑張る」と推進の考えであることを示した。
関係連合会長との連名で
市長「頑張る」と前向きの姿勢
深沢代表が要望書を読み上げ、三井不動産を優先交渉権者として選んだ理由として、ららぽーとは市外や県外からも集客が期待できる魅力ある商業施設で、全国的に知名度の高いテナントを誘致できるノウハウがあることなどを挙げた。
また、愛鷹と金岡の両地区連合自治会が、雇用の創出、税収増、交流人口の拡大などにより地域の活性化、まちの活力向上にも期待できることから事業提案に賛同していることを示した。
その上で、「市としても、当該地の大型商業施設による事業提案について、ぜひ前向きに検討し、事業の早期実現に向けて理解と協力をいただけるように」と結んだ。
これに対して栗原市長
は「土地の有効利用の結論を出したと理解している」とし、大型商業施設の進出は愛鷹地区と金岡地区の問題だが、市としても関心を持っていることを述べ、「中心市街地の商業者の中には強硬に反対している人もいるが、市としては両方が成り立つようにしたい」との考えを見せた。
また、予定地周辺に治水問題があることを挙げ、「新沼川放水路建設は完成まで二十年かかると言われているが、二十年は長過ぎる」とし、国が関係地域を「100㍉安心プラン」対象地域に選んだことから具体的に事業が進み工期が短縮されることに期待した。
さらに、市長が「地権者は一〇〇%OK(賛成)か」と尋ねたのに対して深沢会長が「ほぼ一〇〇%」と答えると、市長は「何かやろうとすると、必ず反対がある」とした上で、東名愛鷹パーキングエリアと新東名駿河湾沼津サービスエリアにスマートインターチェンジが開設されることなどを挙げ、「放水路が出来れば事業をしやすい地域になるので頑張りたい」と答えた。
一方、「(郊外への大型商業施設は〉中心市街地の疲弊を招くとの心配もあるが、両立を目指したい。どちらか一方を切り捨てなければならないこともあるかも知れないが、最後には政治が決断しなくてはならない」と強い決意を示した。
散会後の記者会見で、郊外への大型商業施設進出話で沼津駅付近鉄道高架事業に対する川勝平太知事による最終決定への影響がないかを問われた市長は、「(沼津駅周辺のまちづくりは)高架を前提に進めているので今さら中止することは、政治的にはあり得ない」と強調。
また、「沼津は腐っても鯛」だとし、東部地域では、まちの魅力は一番で「(ららぽーとは東名、新東名)インターにも近く、沼津駅からも遠くないし、治水問題が解消すれば沼津市は衰退傾向から脱却できるのではないか」と期待した。
※地権者組織が誘致交渉の優先権者に決めた、ららぽーは、「広域集客性」「地域との連携」「独「自性」を開発のキーポイントに挙げ、特徴として「子どもから大人まで、みんなの生活を豊かにし、街ににぎわいを創出する場を提供する」ことを揚「げている。
地権著側への提案によると、沼津での施設規模は店舗面積約六㌶、テナント数約二百店、駐車場台数約三千五百台、雇用予定人数約三千人から四千人。
これまで全国に八店舗を展開し、2006年には千葉県船橋市に店舗面積約二・五㌶の「ららぽーとTOKYO BAY」を、〇九年には磐田市に店舗面積約五㌶の「ららぽーと磐田」を開設している。
《沼朝平成25年11月12日(火)号》
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