沼津市北西部に商業施設
地権者団体ら 市長に早期実現要望書
沼津市北西部にある市街化調整区域に、郊外型の大型商業施設の進出計画が持ち上がっている。栗原裕康市長は九月の市議会で「開発の可能性を探る」と前向きな姿勢を示したが、JR沼津駅周辺の商店街でつくる沼津市商店街連盟は、進行中の中心市街地の活性化事業に影響を与えるとして反対する構えだ。
市立病院東側にある約十二㌶の土地(東椎路)の地権者でつくる団体「街並を創造する会」と周辺自治会の代表が十一日、栗原市長に要望書を手渡した。二カ月前の市長の積極姿勢を受け、最初の交渉相手として「ららぽーと」を運営する三井不動産(東京)を優先交渉権者に選んだと報告し、「(北西部の)地域の活性化はもとより、(市全体の)まちの活力向上にも期待できる」と、開発の早期実現を要望した。
創造する会の深沢臣夫(とみお)会長(七九)によると、三井不動産が示した「(仮称)ららぽーと沼津」の概要は店舗面積六㌶、テナント二百店、駐車場三千五百台の規模。市街化調整区域の土地を開発する場合、農地転用などの行政手続きが必要で、会は市の理解と協力を求めた。
栗原市長は報道陣に「前向きに検討したい」と話し、「中心市街地の皆さんは(郊外開発で)中心部がもっと疲弊するのではと恐れているが、両立したい。両立できない場合はどちらかを選択する」との意向を示した。
市商店街連盟の芦川勝年会長(六六)は「市は中心市街地の活性化を続けてほしい」と述べた。近く開発反対の意見書を栗原市長に提出するという。(築山英司)
《東京新聞平成25年11月12日朝刊》
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