2010年2月11日木曜日

JR貨物社長 富士への統合否定的


 JR貨物社長 富士への統合否定的


 JR沼津駅周辺の鉄道高架事業をめぐり、JR貨物の小林正明社長は10日、都内の本社で行った定例会見で、川勝平太知事が展開している沼津貨物駅の不要論に対し、「(鉄道高架)事業は県事業。知事が変わり、考え方が変わったのかもしれないが、それは厳然として残っている」と反論し、「明治22年の立地以来、120年にわたり地元に貢献してきた。今後も使命を大いに果たさなければならない」と代替駅の必要性を強調した。
 富士地区の貨物駅に移転統合する可能性については「可能であればこの問題がなくても統廃合している」と否定的な見解を示した。同席した惟村正弘執行役員営業部長は「吉原は(製紙工場向けの)特殊な駅。富士は県が用地を拡張してくれれば別だが、沼津駅で取り扱い可能な長い貨物が扱えない」と指摘した。
 また、小林社長は川勝知事に面会を申し込んだことを明らかにした上、知事に対し、こうしたことを「真摯(しんし)に説明し、理解してもらわなければならない」と述べた。ただ、地元への説明については「地域のお役に立っていると確信している。不要論に説明義務が生じるという(知事の)指摘は納得しがたい」とした。
 惟村部長は沼津貨物駅で扱っている貨物について、「確かに取扱量は少ない」と認めた上、「トラックや船で運ぶことが難しい化学薬品や長尺物のほか、青果物など生活に密着した貨物も安価に運んでいる。沼津貨物駅の機能をセールスポイントに企業誘致も進んでいる」と説明した。
(静新平成22年2月11日(木)朝刊)

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