2018年3月28日水曜日

公示地価(2018年1月1日現在)沼津、三島に抜かれる!

公示地価
商工業地の下落幅縮小
県内 平均10年連続下げ
 国土交通省は27日、2018年1月1日現在の公示地価を発表した。全国は全用途の平均が3年連続で上昇したが、県内32市町672地点の平均変動率は住宅地が前年比0・8%下落(前年0・8%下落)、商業地はO・2%下落(同0・4%下落)。県平均の前年比マイナスは10年連続となったが、商業地と工業地の下落幅は縮小した。設備投資や運用資金の流入が活発な静岡市や、再開発が進む浜松市の中心街などは上昇基調にある。
 商業地は三島市が首都圏への通勤需要やJR三島駅前の再開発、伊豆縦貫道の整備による利便性向上で上昇が続き、最高価格地点の市町別順位で沼津市を上回った。熱海市も首都圏からのマンション用地需要や駅前商業地の商況が堅調で、富士市を抜いた。
 工業地は0・2%下落(同0・8%下落)。景気の回復基調や大企業の好業績を背景に工業団地の開発が進み、浜松市と富士市の新東名高速道のインターチェンジ周辺や、掛川市や磐田市の内陸部で上昇が見られたが、沿岸部の下落幅を補えなかつた。
 上昇地点は住宅地100(同92)、商業地53(同43)、工業地12(同6)で、いずれも前年より多かつた。下落地点は住宅地288(同275)商業地76(同80)工業地13(園21)で、住宅地の下落が目立った。地価公素鑑定評価員分科会の小泉喜洋代表幹事は「津波リスクや人口減小などが要因で沿岸部や郊外の下落は継続しているが、ある程度割安感も出始め、落ち着きつつある」と指摘した。
(経済部・磐村光起)

沼津 商業地は全地点下落
沼津市 住宅地は前年に続き1・6%の下落。最高価格地点の順位が三島市に逆転された商業地は全地点で下げ、平均変動率は1・5%の下落。JR沼津駅付近鉄道高架事業の見通しが立たず、中心部でまとまった土地の取引がないことが住宅地の価格低下にも影響しているとみられる。
 住宅地は人気のある北高島町などJR沼津駅北側や大岡、岡宮などで横ばい。岡宮では10万円強の取引事例。
 交通網の広がりや「道の駅」構想への期待がある原地区では、条件の良い物件を中心に動きが活発。西添町で7万~8万円台の取引がある。
三島市 商業地は全体で0・4%上昇し、開発が進む三島駅南口は沼津市大手町を上回った。住宅地は地域でばらつきがあり、利便性の高い市街地は高値で推移。東本町で15万7千円、中田町で15万6千円の取引があった。郊外はわずかに下落し、芙蓉台で5万7千円など。同じ郊外の北沢や塚原新田などで大規模な宅地造成が進む。
【静新平成30年3月28日(水)朝刊】



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