沼津仲見世でテナント募集看板が掲載。(家主仲見世商店街組合)
2013年1月26日土曜日
2012年10月9日火曜日
沼津商工会議所 市川厚会頭
沼津商工会議所 市川厚会頭
気持ち一つに街を再生
JR沼津駅南口で半世紀以上にわたり「商都の顔」を担ってきた西武沼津店が来年1月末に閉店する。沼津市の中心市街地は予断を許さない状況に追い込まれた。まちの再生への考えを聞いた。
ー商都としての存在感が薄れている。
「過去に長崎屋、丸井などが撤退したが、効果的な対策を打てなかった。さまざま取り組みがあっても、一過性のものに終始した、と反省している。今はすべての関係者が同じ危機感を共有している。逆説的だが、気持ちを一つにして街の再生に当たる好機だ」
ー中心市街地活性化協議会に新設した「まちづくり部会」の役割は。
「コンパクトシティとしての中心市街地の在り方を考え、行動に移すことだ。メンバーは30~40代の若手を中心にした。また、商工会議所、地元商店街、市の3者の緊急対策会議も別途、立ち上げる。閉店後のシャッターを一刻も早く開けることを目指す」
ー駅を挟んだ北口で進む基盤整備を中心市街地活性化に生かす方策は。
「建設中の総合コンベンション施設のうち、展示場『キラメッセぬまづ』が来年6月末に、会議場とホテルも再来年夏に開業する。新たな動きを街のエネルギーにするには、沼津駅の高架化の早期着工が不可欠。また、集いやすく広がりある街にするため、たとえ供用期間が短くても、駅の南北を結ぶ自由通路が必要だ。自由通路の開設は今や市民の総意と言えるのではないか」
《静新平成24年10月9日(火)「キーパーソン」》
2012年9月20日木曜日
来月から沼津 ワークショップ開設
まちなか再生考える
来月から沼津 ワークショップ開設
沼津市中心市街地活性化協議会は10月、JR沼津駅周辺の中心市街地の再生に向け、住民参加のワークショップ「まちなか再生大学院」を開設する。住民、商業者、地権著からゼミナール生を募り、まちづくりのイメージの共有とリーダー人材の養成を目指す。都市工学専門家の秋山哲男北星学園大客員教授と、地域エコノミスト藻谷浩介氏のゼミを設ける。沼津の中心市街地の現状に通じた両氏の下で、市民ゼミ生が市街地再生の方策を探る。
協議会事務局の沼津商工会議所の担当者は「幅広い世代の市民が大学院レベルの研修を通じて、まちづくりで意見を交わし合う場にしたい」としている。
24日までゼミ生を公募する。応募多数の場合は書面選考をする。問い合わせは沼津商議所〈電055(931)1111〉へ。
《静新平成24年9月20日(木)朝刊》
2012年9月19日水曜日
沼津市議会 9月定例会が開会
11年度決算 11億7300万円の黒字
沼津市議会 9月定例会が開会
沼津市議会9月定例会は18日開会し、会期を10月17日までの30日間と決め後、3億6700万円を追加する本年度一般会計補正予算案、2011年度決算認定など28議案を上程し、市当局が議案説明をした。
11年度の一般会計歳入は、717億5700万円(前年度比4・3%減)、歳出は703億3700円(同5%減)。翌年度に繰り越す財源を除いた実質収支額は11億7300万円の黒字だった。
歳入の柱の個人市民税は115億4600万円(同2・1%減)で、前年に引き続き景気回復の遅れを反映した。法人市民税と合わせた市民税は146億3700万円(同1・2%減)だった。
歳出では、小中学校耐震化など普通建設事業費の減少で、投資的経費が121億1400円(同21・1%減)だった。義務的経費は人件費、公債費が減った半面、生活保護費を含む扶助費が増え、348億1700万円(同0・6%増)となった。
市債の借り入れは64億9100万円(同13・1%減)。市債残高は721億2200万円で、市民1人当たりの負担は3万8600円となった。
自治体の余裕度を示す財政力指数は0・989、財政構造の弾力性を示す経常収支比率は82・8といずれも前年度より悪化したが、実質収支比率は改善された。市は「財政の硬直化が進み、厳しい状況にあるが、財政の健全性は維持できている」(財政課)とした。
《静新平成24年9月19日(水)朝刊》
2012年6月26日火曜日
イーラde3月決算
「イーラde」純損失縮小
3月期決算 店舗賃貸事業など改善
JR沼津駅前の再開発ビル「イーラde」を運営する沼津市出資の第三セクター「沼津まちづくり会社」(久保豊社長)はこのほど、2012年3月期決算を発表した。売上高は前期比0・6%増の5億6100万円、当期純損失は前期より2200万円(71%)縮小し、900万円だった。開業以降の累積赤字は2億5800万円になった。
09年度から取り組んでいる経営改善計画の柱になっている「店舗賃貸事業」と「駐車場運営事業」はともに前期を上回った。店舗賃貸事業は1、2階のフロアリニューアルを段階的に進め、館全体の売上高増加に伴う歩合賃料が増収した。売上高は4%増の3億3500万円に伸びた。
駐車場運営事業では平日・全日パスポートや割安プリペイドカードの販売促進などを通して認知度の向上に努めた。その結果、前年度に比べて入庫台数が10%増加した。売上高は2%増の1億3300万円となったが、2200万円の部門損失を出した。
経営改善計画では、14年3月期の単年度黒字化を目指している。同社は「今後も店舗賃貸事業の再構築に力を入れていきたい」としている。
(静新平成24年6月26日朝刊)
2012年6月14日木曜日
まちがどのくらいの商業養えるか
市街地活性化、まずデーターから
まちがどのくらいの商業養えるか
商店街活性化のために研究を続ける市中心市街地活性化協議会と市商店街連盟は、初のセミナー「中心市街地におけるエリアマネジメントの重要性!」を八日、大手町の沼津信用金庫ホールで開催。株式会社「大分まちなか倶楽部」のタウンマネージャーを務める牧昭市氏の話を聴いた。牧氏は大分市で、商店主らと個人的なつながりを作りながら集めたデータを活用して中心市街地活性化のための計画を作り、現在、実行に移している。
最初の市場調査が大事
大分の事例からアドバイス
講演に先立ち、仲見世商店街振興組合の原田治行さんが、昨年、大分に視察に行く予定だったが東日本大震災のために延期となり、牧氏に打診したところ、沼津のまちを見た上で話をしたい、ということから今回の講演となった、と説朋した後、講演に移った。
牧氏は「成功しているまちが大分というわけではない。現状で見て成功しているまちというのはないのではないか、ということを、まちづくりの関係者が集まる会合では互いに話し合っている。まちは生き物であり、良くなった所を五年後に見ると、とんでもないことになっていたということはよくある。まちづくりに関して基本的に成功ということはないと思う」として話を進めた。
経済活動では常に問題が発生し、その都度、適切に対処しなければならず、決まった対応のようなものはない。
牧氏は大分商工会議所の職員だったが、中心市街地活性化にかかわり、一年半程にわたってデータを集めた後、活性化策を実行に移した。それまでは沼津のように、いくつかの中心市街地活性化事業に取り組んでいれば「まちはよくなる」と思っていたという。
ところが、データを集めることによって中心市街地の問題点が浮き彫りにされた。それらのデータは牧氏が個人的に店主と関係を作る中で集めたもの。決められた書式による調査票などはなかったが、売上金額など重要事項は、ちゃんと含まれている。
「オーバーストア(店舗の供給過剰)というのは、どのぐらいオーバーストアなのか。沼津市の中心市街地活性化基本計画を見せてもらったが、十九年度までのデータしかなく、分析できなかった」とし、大分のケースに話を戻した。
大分市では行政計画によって駅の南側にまちを広げることになっているが、平成二十七年度には新JR大分駅ビルが開業して広大な商業床が新たに生じる。
同市中心市街地では二十一年度、二十三年度と大型商業施設が撤退したため、商店街の一平方㍍あたりの床効率(床面積に占める売り上げの割合)は上昇し、牧氏によれば「今、大分のまちというのは商業者にとって健全な状況になっている」。
しかし、二十七年度に駅ビルが開業すると床効率は十九年度のレベルまで下がることが予測されるが、ここで大型商業施設が撤退する前の十九年度の床効率の数字が適正であったかが問題となる。適正であれば、当時の状況と同じレベルでの現状打開策を考えなければならず、適正でないなら、適正にする方策をまず検討しなければならない。大分まちなか倶楽部が適正と試算した床効率は、現在よりも、やや高い数字だった。
大分市では八階建ての商業施設「サティ」が二十一年度に撤退。撤退後のビルを購入した民間企業に牧氏らが働き掛けて八階建てを二階建てに減築。
その上で、一階を総合食料品売り場とし、二階には二十四時間稼動の民間保育施設や学習塾などを入れ、物販施設を一切入れない計画とした。
減築にかかった費用一億円以上は、毎年の固定資産税が一千万円程減ることで相殺することが可能で、この商業施設は二十二年度に開業し、現在まで健全な経営が続いているという。
牧氏は「まちがどのぐらいの商業を養えるのかを試算しないと空き店舗対策は無効となる。家賃が、これまでバブリー(高騰気味)だったことにも見直しが必要。そして商店街に、どのような店舗が必要か、として空き店舗対策を考えないといけない。商業床が早い段階で余剰になるということが分かれば、復興計画を立てないと、賃料の低下は固定資産税の支払いに響く」などとした。
なぜ、大分にエリアマネジメント委員会が必要になったのかについては「まちの経営の観点で必要なので立ち上げた」としながら、話は、まちの経営に。
「余剰商業床が出るというのは、どこのまちでも同じ。これは決定事項と捉えてもらいたい。住居床に変えるなどの転換が必要で、大分の場合は駐車場も新駅ビルに二千台分を建設する計画があり、街中にある四千七百台分の駐車場は経営できないということになる」と説明。
空き店舗の一部は半地下式にして上を緑地帯とし、緑地帯については行政に手を打ってもらう計画を進めていること、地権者が協力的でなく貸してもらえない空き店舗がある場合には、二年間、空き店舗を有効活用しなければ固定資産税を上げるといった措置を行政と一体となって採る方針だ
という。
「まちを形成するということはスキーム(計画)を形成するということ」だとしながら、複数の商店街が集まって形成している中心市街地に対して、商店主達は自身の商店街の視線でしか捉えないが、市民は、幾つかの商店街があるというのではなく、一体として認識するものであることを指摘。
このため、商店街の事務を一つにまとめることや、車をどこの駐車場に駐車しても均一のサービスを受けられるようにして市民の利便性を高める方策を実行に移しているという。
また、商店街のイベントは七夕とクリスマスだけにし、それ以外の時には学生団体や市民団体、NPO団体が自由にイベントを開催できるようにした。かかる費用が僅かなら、その分は支援するという。信用金庫の協力も得て、業務が休みとなる土・日曜日は信用金庫の駐車場をイベント利用者に無料開放してもらうことも決めた。
牧氏は大分のケースについて「もう商業だけでは、まちの再生は不可能だが、住居を持ってくる再開発だと十年や十五年と時間がかかる。大分は三年後に新JR大分駅ビル開業という激震が走るのでリノベーション(改善)で行う」とし、リノベーションスキームを作成中である、という。
牧氏は沼津について、「空いている床が多すぎるというのであれば、どの程度の床面積を埋めるのかというのを明確にしない限りは次の手は打てない。補助金をどんどんつぎ込んで空き店舗に出店しても需要がない限り意味がない」とするとともに、「データなく、(すべき)対策なく、空き店舗対策を行っても長くは続かず、失敗のパターンを繰り返す。店舗利用状況に合わせた店舗を入れていないから、結局は倒産する。最初のリサーチが一番大事。今の沼津市で何店舗を入れられるか明確にする必要がある」ことを繰り返し強調した。
質疑応答に移ると、ある商店街組合の代表者が発言。空き店舗に出店する際、受けられる市の補助金について組合の了解が必要なため、出店希望の際、あるいは出店した後に補助金を受けようという人達がやって来るが、中には事業計画をきちんと説明できない人もいるという。
これに対し牧氏は、大分の場合は市役所と相談した結果、補助金の窓口を市役所に置かず、牧氏らがかかわるまちづくりの組織に置き、申請者をその段階でチェックしていることを話した。
《沼朝平成24年6月14日(木)号》

2012年6月9日土曜日
牧昭市セミナー
中心市街地活性化でセミナー 沼津
大分の先進手法学ぶ
沼津市中心市街地活性化協議会と市商店街連盟、沼津信用金庫は8日、先駆的なタウンマネジメントで知られる大分まちなか倶楽部(大分市)のタウンマネジャー、牧昭市さんを招いたセミナーを同市内で開き、同倶楽部の手法に理解を深めた。
大分まちなか倶楽部はJR大分駅周辺の中一心商店街の活性化に取り組む株式会社。牧さんは中心街全般を見渡す街の経営の担い手として、空き店舗対策、開業サポートなどに取り組んできた。2008年10月から現在までに106店の新規開業をサポートした。
牧さんは大分で実践する官民連携の空き店舗対策を紹介した上で、「中心市街地が衰退するのは必然。だからこそ、街自体を経営する観点が必要」と強調した。「空き店舗対策は全国的には失敗例が多い。商店街区の徹底したリサーチをすべき」とし、同倶楽部の事前調査方法の一端を解説した。
(静新平成24年6月9日朝刊)
「NO」と言える体制が必要。(セミナー資料より)


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